協働ロボット(コボット)は、従来の産業用ロボットと異なり、安全柵なしで人と同じ空間で作業できることが特徴です。しかし、それを実現するためには厳格な安全基準を満たす必要があります。今回は、協働ロボットの安全規格であるISO/TS 15066について解説します。
ISO/TS 15066とは
ISO/TS 15066は、2016年に発行された協働ロボットシステムの安全要件に関する技術仕様書です。この規格は、人とロボットが接触した場合でも怪我をしないための具体的な数値基準を定めています。
4つの協働方式
規格では、協働ロボットの運用方式を4つに分類しています。(1)安全定格監視停止、(2)手動案内、(3)速度・距離監視、(4)出力・力制限です。それぞれの方式に応じた安全要件が定められています。
力と圧力の制限値
人体の各部位ごとに、許容される最大接触力と圧力が規定されています。例えば、前腕部では最大接触力160N、圧力280N/cm²が上限とされています。これを超えない範囲でロボットを設計・運用する必要があります。
リスクアセスメントの重要性
規格を満たすだけでなく、実際の作業環境でのリスクアセスメントが不可欠です。作業内容、環境条件、作業者の属性などを考慮した総合的な安全設計が求められます。
まとめ
協働ロボットを安全に導入するためには、ISO/TS 15066の理解が欠かせません。規格の要件を満たしながら、生産性も両立させるシステム設計が、これからの製造現場に求められています。